第28回 約束(プロミス)エッセー大賞

過去の受賞作品

2017年
第22回入賞作品

グローバル賞

お母さんの約束 チン ティ ハン(24歳 留学生)

 子供の頃から約束とは何か、約束を守らないといけないとか学校で教わりました。しかし誰でも約束して約束をやぶったことがあるのではないだろうかと思って私は約束なんかあまり気にしなくて、約束してもすぐ忘れてしまいます。それは小学校の時のことです。
 小学校を卒業する前にいつも試験があって、もしいい点数をとったらいいクラスに入りることができるという制度がありました。その時、そんな問題がどっちでも別にいいと思いました。しかし、お母さんが私にいいクラスに入ってほしいと言われました。「もしあなたがいいクラスに入れたら中学校の入学のプレゼントで新しいパソコンを買ってあげるよ」とお母さんに言われました。それは最高!私は前からパソコンがほしかったんで、すぐ約束しました。新しいパソコンを手に入れるために一生懸命勉強しました。努力を答えて、私がいい点数でいいクラスに入れることでした。その結果が出る日には学校から家まで一気に走って、お母さんに結果を見せました。もちろんお母さんも喜びでした。「ママ約束したから、パソコン買ってね。」私が言うと先のうれしいお母さんの顔が心配の顔に一瞬変わって、すぐまた笑顔になって「うん、あなたが頑張ってくれたからママも約束を守るよ」とお母さんが言いました。
 一週間後、やっと新しいパソコンを買ってくれました。しかし、その日にお母さんが病気で倒れました。医者に聞いたところ、お母さんは働きすぎたから病気になったと言われました。お父さんに聞いたら私にパソコンを買ってあげるためにお母さんはいつもの仕事が終わったらあと、別の仕事をして一週間働いたそうです。その仕事は辛いですが給料が 高いからお母さんがしたとお父さんから聞きました。それで、私は泣きました。そうするとすぐお母さんのそばに来ました。「お母さん、もしお金がなかったら、パソコンなんか買わなくてもいいよ。お母さんに働きすぎさせるまでほしくないから。」お母さんは私を抱いて、「いえいえ、お母さんは大丈夫だよ。あなたのためになんでもやるから。それに、約束したから、絶対守るよ。」とお母さんは言いました。
 それから、私のパソコンを見る度に、お母さんとの約束を思い出します。そして約束する前にいつもちゃんと考えます。一度約束したら絶対守らないといけないとお母さんから教わったからです。